バックカントリーを始めたきっかけ

こんな一人よがり日記を書いていると自分の話をするのが好きと思われがちですが、何気に人の話を聞くのが好きです。
特にスノーボードを始めた切欠とか、バックカントリーを始めたきっかけとか、その時の気持ちとか今の心の置所とか。スノー系の動きに関わらず、その方が真剣に楽しんでいることについて聞くのはとても楽しいです。

そんなわけで皆さんの話を聞きたいのですが何せここは自分が王様の空間。他の方にログインしてもらって記事を書いていただくわけにはいきません。それに最近になって、自分がバックカントリーをはじめた理由を書いたことがなかったかも…と気付き書かせてもらうことにしました。

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今から何年前でしょう?もう忘れてしまいましたが3ヶ月程休みのない期間が続きました。その時の本人は特に何も感じていないようだったのですが、後になって考えると十分何かが溜まっていたようでクサクサしていました。

そんな折不意に休みを手に入れ八方尾根に滑りに行く事になりました。その頃は今のように八方尾根を滑る感覚は持っておらず、とにかく大きなゲレンデで凄いコブがあって上級ゲレンデというイメージでした。
「よし、ともかく全部のコースを滑ってみよう」ということで先ずは一番高い所に行こうとゴンドラ〜リフトを乗り継いでグラートクワッドまで行きました。不意に何の気なしに板を脱ぎ山荘の周りを散策した時に奥の山々に目が釘付けになりました。

「す、すごい」純粋にそう思いました。そして目が心が吸い付けられたように固まってしまって何故か涙が出てきてしまいました。それは3ヶ月間で溜まっていた何かが洗い流されるような気分で心がふわっと軽くなり、そして「こんな場所を滑ることができたらなんてステキなことなんだろう」そう思ったことがお山滑りを志す切欠となりました。



これはその時の写真。一緒に行った人が撮ってくれました。

ですがスノー系の雑誌を買ったりしない自分。当時はバックカントリーという言葉さえ知らず、お山を滑るという行為がどういう危険があってとか知らないし、どこを滑っていいのかも解らなかったのでインターネットで情報を集め勉強をはじめました。同時に道具集めもはじめ翌々シーズンに一人で春の千畳敷を滑りバックカントリーデビューを果たしました。今考えると初歩の初歩な感じでしたが当時は嬉しかったな〜なんて思いながらこの文を書いています。

その後「今後どうやって進めていけばいいだろう?」と悩んでいたシーズン初め、不意の大雪でリフトが動いていない47の斜面をnaoyanと二人つぼ足で登った際出会ったスキーヤーに”カラースポーツクラブ”の事を教えてもらいツアーに参加しつつ勉強させてもらい、翌シーズンの初めにカラースポーツのバックカントリー安全講習会に参加して麦酒番長さん達とデアイ、ツアーに参加している中でイチロヲさん、gakuくん、そして今はなき松本のスノーボードショップに勤務していたNSPくんを通じてツアー中にGロボさんと出会うことができ、更に当時自分で作ったホームページを通じてyoneくん、kumaさん、ひょんなことからtakeと知り合い、同じショップに出入りしていたまるcとパウダー目線で気が合い共に勉強しながら山に入りながら更なるデアイを繰り返し今に至っています。

今は以前のように奥の奥を、スティープな斜面をガツガツ滑りたいという気持は少し落ち着いていますが「登った分滑(れ)る」というバックカントリースタイルに楽しみを感じていたり、「冒険である」という部分に喜びを感じていたりするのでチャンスがあれば奥を目指す心も失ってはいません。

さて、2012-13シーズンは序盤からいきなりの降雪のあと雨が降ったりと荒れ模様ですが安全第一で楽しんでいきたいと思います。
シーズン中ご一緒させてもらえる皆様、このシーズンもよろしくお願いします。