杓子を目指して

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今日は杓子を目指しました。
結果は…敗退。
敗因は途中でルートを変更したことと、そのルートをこなせる技量を持ち合わせてなかったコト。
しかしおかげで自分の未熟さと何が必要かを知ることが出来ました。
(写真左:この後、先に見える細い尾根を行く  写真右:登れなかった斜面を目の前に…)
登りこなせなかったのは頂上直下の最後の斜面(雪面)。あとチョットというところだったのだけど、間近で見ると自分達の装備と技量では登れないコトを知る…登ってきた尾根をクレバスに気をつけながら滑り降り、長走沢に滑り込み6時間かけて登った場所を30分程で帰ってきました。


060510_048s.jpg引き返す前に見下ろした杓子沢は落石の宝庫。ピークに立てても滑ったかどうかはわからない…よねくんはそうフォローしてくれるけれど、登れなかったことはとても悔しかったなぁ。
新しい装備と技術が必要・・・。
帰りにカラースポーツクラブ[web]に寄り舎川さんのアドバイスの元、数あるピッケルの中からコイツ(←写真)をチョイス。今は部屋に飾ってます。
来期までに使い方を勉強してマスターしたい、いや絶対するぞ。
その時舎川さんが ”山” ”滑り” について色々と教えてくれた。
まだまだ自分達は知らないことがイッパイあるなぁ。
その中でとても印象的だったのは、ゴミの話から知る事ができた雷鳥の話し。
皆もそうだと思うのだけど自分も山でゴミを見つけると割りと持ち帰ってくる。今日は大雪渓でポケットティッシュを拾ったのでザックに納めた。更に上部でラーメン・人糞・ティッシュを見かけた。さすがにそれらを持って帰る気にはなれなかったという話の延長で…
「食物等は自然分解されると思っている人が多いのだろうけど標高の高いところでは分解されにくい。また分解される前に腐敗するのだけど、その時発生する菌に問題がある。雷鳥等の標高の高いところに住んでいる動植物は菌に弱い。普段標高の高いトコロは菌が発生しにくいからだ。そういった場所で人が置いてきたモノによって菌が発生し、その菌のおかげで動植物が病気になるケースが増えている・・・」
という現実を教えてもらった。
カナシイコト。
少しのご飯粒だって同じことは起きる。自分も落とした経験がある。
今まで以上に気をつけようと思った。
それだけでなく、その話から雷鳥がどうして標高の高いところに住んでいるのか知ることができた。
てっきり空気の薄さ等で標高の高いところを選んで住んでいるのかな?程度に思っていたのだけど菌から逃げるために標高の高いところに住んでいたとは。。。驚き。
山は荒々しくも、そこに住んでいる動植物はある意味純粋で華奢なんだなぁ。
そんなことを考えながら帰路に着いた日でした。